しがないラノベ読みの、徒然なるままに。

徒然なるままに、パソコンに向かって……レビューや思ったことを書くだけの自己満足なブログです。

気ままなラノベ雑談『読者(ぼく)と主人公(かのじょ)と二人のこれから』

はい、本日も岬鷺宮先生特集ということで、第二弾!!!

すみません、仕事がなかなか修羅ばってたので更新が遅くなってます……

そんな復帰二日目&第3回目の雑談作品はこちら……

読者と主人公と二人のこれから (電撃文庫)

読者と主人公と二人のこれから (電撃文庫)

 

『 読者と主人公と二人のこれから』

著:岬鷺宮

絵:Hiten

 

~あらすじ~

――だから、わたしの初恋はエピローグのあとに始まるのです。

この物語さえあれば、他に何もいらない。この小説『十四歳』と、その中に確かに息づく主人公、トキコがいれば――
だが、彼女は俺の前に現れた。
灰色の毎日の始まりになるはずだった、新学年のホームルーム。黒板の前に立った彼女こそは、俺が手にした物語の中にいたはずの「トキコ」だった。
不器用に近づいていく二人の距離。
物語の中にいる「トキコ」と、目の前にいる「柊時子」のあいだで、奇妙に絡まってゆく想い。出会うはずがなかった読者と主人公の物語。その結末にあるものは──。

 
 岬鷺宮先生特集と勝手に銘打って、記事を書く第2回です。
今回は先日紹介した『三角の距離は限りないゼロ』と同じ、高校で世界観を持つ作品を紹介します。
 
『読者(ぼく)と主人公(かのじょ)と二人のこれから』は先日紹介した、四季と秋玻・春珂の3人と同じ高校に通う細野晃と柊時子の物語です。
今回も、ネタバレ少な目、抽象表現・自己満足なヒジリ的感想でお伝えします!!
 
晃が出会った一冊の本からストーリーはスタートすることになります。
その晃の出会った小説こそが、時子の姉である柊ところが描く『十四歳』でした。
『十四歳』の主人公であるトキコに共感した晃は、入学式でトキコに瓜二つの時子に出会うことになります。
 
時子とクラスメイトとの会話を何気なく聞いていた晃は、時子が返事に困っているのに気付き、ダメもとで『十四歳』に出てくる、内容を聞くことにします。同じ答えが返ってきたことに驚く晃と時子は、やがて少しずつ話をしていくことになります。小説内のシーンをなぞりながら話を進める晃と小説の内容通りに答えていく時子。
そんな晃は堪らず小説に関する質問をして、時子に小説を読んだ事を明かします。時子は小説の中のトキコ=時子ということを明かします。
そして、時子は晃に対して学校生活を送っていく中で助けてほしいと願い、晃は時子に対する願いを受け入れることになります。
この時点で『読者(ぼく)と主人公(かのじょ)』の2人の関係がスタートすることになります。
 
2人の関係がスタートしてからしばらくしてから、晃の小学校の時からの幼馴染である、『三角の距離は限りないゼロ』にも出てくる広尾修司と須藤伊津佳がそろって晃のところにやってきて、時子も含めて遊びに誘います。カラオケや勉強会など徐々に4人で過ごすことも増えてきて、少しずつ関係に変化が出てきます。
そして勉強会の後に、晃は『十四歳』の作者にして時子の姉であるところに会うことになります。ところは次回作があることを伝え、晃を登場させたいという風に言います。
 
そんな2人の関係が少し進展したのが、時子の家を出た後での会話でした。晃が修司と須藤を避けている理由や、小学校の苦い思いでなど……今の晃ができた理由がここで明かされます。
正直な話、晃の失敗した話はだれでもやってしまうことだと思います。受け取り方次第で言葉は傷つける武器にもなれば優しく守る武器にもなる、そして喜ばせるプレゼントにもなります。
だからと言って、晃のやり方を否定してしまうことではないのでしょうが、ちょっと極端というか少し思いつめすぎな面を感じました。でもこの出来事があったからこそ、こうして時子との関係が気づけてると思うことにします。
 
お互いの関係が進展していく中で、晃はあることを理由に時子を拒みます。それを気付かせたのは須藤でした。須藤は離れていく晃と時子の二人を見て、自責の念に駆られることになります。それだけ晃と時子の関係は薄氷のようにすぐに壊れるような関係だったのだろうかと思うこともありますが、実際は『十四歳』がなければ成り立たない関係だったので、遅かれ早かれ迎える試練だったのかもしれません。
そんな状況で晃はところと会うことになり、ところから次の原稿を見てほしいといわれます。
その原稿は『十五歳』……『十四歳』の続刊でした。
そこから先詳しくは書きませんが、時子の気持ちを改めて小説を通じ知ることになる晃は、自分の溢れる気持ちに向き合い、時子と話をすることとなりました。
読者と主人公がもう一度『小説』を通じて向き合い、お互いの気持ちを確かめ合うことになったのです。
 
えっと、今回はあらすじにのっとりながら書いてみました。
時子と晃ってすごく似た者同士だと思うんです。お互いを大事にしているところとか、遠慮しいとか。
感想としては最初から最後まで飽きの来ない、おいしいロールケーキなんですよ。
最初は柑橘フルーツ系の酸味のある感じでさっぱりなんです。途中修司と須藤が出てきたあたりは、抹茶と餡子……といいますか程よい甘さと苦さがあって、それでいて風味豊かな感じで。で、時子を拒むシーンあたりは完全なビターチョコのクリームで生地もそれほど甘くなく、苦さの際立つ感じで。それでいてほのかに甘い、甘い飲み物に会うよに研究された高級ケーキのような味わいです。
そして最後は、生クリームたっぷりに、フルーツの甘さがたっぷりの味なんです。そして飲み物ももちろん甘くおいしいミルクティー。
 
全体としては甘く、そしてほのかに酸っぱいそうこれこそ青春の味(笑)
 
ほんと『三角の距離は限りないゼロ』でも言った通り、学園ラブコメ好きにはたまらない一冊だと思います。
だから今回もこのセリフを残して、行きます。
 
学園ラブコメがお好きな方は是非読んでみてください、いや読みましょう!
 
次の岬鷺宮先生紹介の作品は、ヒジリ一押し『失恋探偵ももせ』を取り上げていくことにします。
次もまたお付き合いください。
そして岬鷺宮先生特集はまだまだ続きますけど、合間合間でほかのラノベも紹介していきます!!
 
では、またどこかで。
お相手はヒジリクリュウでした。 
 
読みやすさ→★★★★★
内容→★★★★☆
恋愛指数→★★★★★
甘酸っぱさ→★★★★★